理学療法士の仕事内容

理学療法士はPT(Physical Therapist)とも言われる、リハビリテーションを専門的に行う仕事です。

同じくリハビリテーションを行う仕事として作業療法士(Pccupational Therapist:OT)という仕事もあり、この2つはそれぞれ専門分野を持ってチームとしてリハビリを行う関係にあります。

まず理学療法士ですが、こちらは主に身体的な基本動作の回復を目的としたリハビリを行うというところに特徴があります。
基本動作というのは、寝ている姿勢から起き上がったり、座ったまま体勢を維持する、車椅子を自力で動かしたり、歩行をしたりといったようなことです。

高齢により筋力が弱くなったり、脳梗塞など重篤な病気から回復した後には体の身体的な機能が大きく落ちてしまいますので、少しずつ筋力を回復させるとともに、体を動かすことができる訓練をしていきます。

なおもう一つの作業療法士は、日常生活における作業的動作を主に担当するというところに違いがあります。
自分で食事をしたり、着替えをしたりといった日常生活で必要になる動作を練習していくというのが作業療法士の業務となるので、この2つは密接に関係している仕事と言えるでしょう。

理学療法士の魅力、なり方、適性、必要なスキル

理学療法士として勤務をするためには、まず国家資格を取得しなければいけません。
大学や短大、専門学校にある理学療法士養成課程を修了することが受験資格となっており、その後国家試験を受験して合格することにより登録をすることができます。

試験は科目試験と口述試験とがあり、両方に合格をしなくてはいけません。
なお例年の合格率は70~80%と決して低くはないのですが、事前に養成課程の修了が条件となっていることから、国家試験はきちんと技能を身に着けているかの確認的な位置づけと言えます。

合格をすることにより、全国の医療施設や介護施設に就職をすることが可能です。
総合病院でリハビリテーション科が設置されているところや、専門のリハビリセンターなどでは毎年多くの理学療法士の求人が出されるので、就職そのものは決して難しくはありません。

国家資格ということもあり、資格を用いて幅広い職場で活躍をしていくことができます。
ここ近年では自宅で行うリハビリに大きな注目が集まっており、在宅看護の一貫として行うこともあるでしょう。

理学療法士の業務は身体的な機能回復させることですが、この時リハビリをする人の心理面へのケアも欠かせません。
自分の体を思うように動かせないことをもどかしく思う患者さんに対し、モチベーションを維持しつつ、本人の適性にあったリハビリを提案していくこともまた重要な役目となっています。